点字規則では、句点(。)の後ろは2マス、読点(、)の後ろは1マスの空白を置く事になっています。記号類の後のマス空けも、これに準じた考えで行います。 マス空けの基本は、そこで一旦文章(フレーズ)が途切れているか、後ろへつながって行くかを判断し、途切れていると判断できれば、2マス空けます。
例1・ 東京へ行った。そして、皇居を見た。
この場合は、単純に句点の後ろは2マス、読点の後ろは1マス空けですね。例2・ 「東京へ行った事があります」彼は言った。
とーきょーえ いった。□□そして、□こーきょを みた。
この場合は、閉じのカギで一旦文章が途切れています。つまり、句点相当ですから、閉じのカギの後ろは2マス空けになります。例3・ 「東京へ行った事があります」と彼は言った。
「とーきょーえ いった ことが あります」□□かれわ いった。
この場合については、「と」と言う助詞を仲立ちとして、文章が続いています。ですから、カギの後のマス空けはしない事になっています。閉じのカギで一旦途切れているように感じる為に、1マス空けがちですが、空けません。例4・ 「東京」「名古屋」「大阪」いずれも大都市である。
「とーきょーえ いった ことが あります」と かれわ いった。※ 「と」が次の行の新しい段落にあるケースでは、そのとおりに書きます。新しい段落ですから、3マス目から書き始めます。
》「とーきょーえ いった ことが あります」
》□□と かれわ いった。
この例は、「東京、名古屋、大阪、いずれも大都市である」と同じように考えます。このカギは地名を強調しているものです。「大阪」の次で文章が途切れているとも取れますが、後ろへ続いて行っていると解釈するのが妥当でしょう。例5・ 「どうしてなんだろう?ぼくには理解できない」
》「とーきょ」□「なごや」□「おおさか」□いずれも だいとしで ある。
「?」「!」に付いては、「?」「!」が句点の役目をするか、読点の役目をするかで判断します。「?」「!」を句点に替えて見て自然であれば2マス空けます。基本的に、読点の意味にしないといけない場合以外は、句点扱いと判断して間違いありません。例6・ 「あっ!と彼は叫んだ」
》「どーしてなんだろー?□□ぼくにわ りかい できない」
この例では、「あっ。と彼は叫んだ」と解釈すると、次の「と」が浮いてしまいますね。「あっ、と彼は叫んだ」の方が自然です。なお、「?」「!」の後は、最低1個の空白が必要です。例7・ 太郎 「花子さん、今日は」
》「あっ!□と かれわ さけんだ」
まず、会話の主が書いてあり、会話が始まります。このような場合は、会話の主の後に2マスの空白を置いて、会話文を書きます。
》たろー□□「はなこ さん、 こんにちわ」
》はなこ□□「あら、 たろー さん、 こんにちわ」
例8・ 第1章 事の始まり。
こういう場合も、「第1章」で一呼吸置きます。
》「だい1しょー□□ことの はじまり」