次へ   【アルファベット】

 先回は、数符や外字符などの記号と仮名文字の組み合わせに付いて書きましたが、ほとんど数字の話でした。今回は、アルファベットの話をしましょう。

 アルファベットと言うと、英文を思い浮かべるのですが、アルファベットは、いわゆるラテン文字と言うもので、世界各地で使われています。ですから、フランス語、ドイツ語等もアルファベットを使って書きます。

 話をややこしくするといけないので、ここでは英文や日本語の中で出てくるローマ字に限っての話をしましょう。

 「あ」の前に外字符を付ければ「a」を表す事になります。アルファベットには、大文字と小文字の2種類がありますから、大文字を表す場合には、さらに別の記号が必要です。それは、「大文字符」といい、6の点を使います。

 外字符は、最初に一つ付ければ、そのあと何文字仮名文字が続いても、それをアルファベットとみなします。しかし、大文字符は、次の一つにだけ有効です。ですから、「Book」と言う場合は、外字符一つと大文字符一つが有れば結構です。それでは、「BOOK」等のように、大文字が2個以上付く場合はどうしたらいいでしょう? その場合は、「2重大文字符」を使います。これは単に大文字符を2個付けるだけですが、それ以後、どれだけ文字が続いても全て大文字とみなします。

外字符 大文字符 あ  あ
 −−  −−  ●− ●−
 −●  −−  −− −− 『Aa』を表す。
 −●  −●  −− −−

 −− −− −− ●− ●− ●−
 −● −− −− −− −− −− 『AAA』を表す。
 −● −● −● −− −− −−
    二重大文字符

 さて、アルファベットが使われる場合には2種類あります。外国語の場合と、そうでない場合です。例えば、「L」は外国語ではありませんが、「LOVE」となれば英語の「愛」になります。外字符を使うのは、「外国語では無い場合」です。外国語の場合は、「外国語引用符」と言う記号で囲みます。中には外国語と、そうで無いものの区別が付きにくいものがありますが、その話はちょっと難しく成りますので割愛して、単純な例でお話しましょう。

 例・「彼は、『I Love You』と言った」

 これは、完全に二重カギの中は英語ですから、その部分を外国語引用符で囲みます。外字符は最初に付けるだけでしたが、外国語引用符は、開きの記号と、閉じの記号があります。

  開き    英文    閉じ

  −−          −−
  ●−I Love You−●
  ●●          ●●

 大切な事は、「外国語引用符の中では、外字符は不要」と言う事です。大文字符は必要な場所に付けます。上の例では、「I」と「L」と「Y」の前に一つずつ必要です。

 では、外国語で無い場合とはどういう場合でしょう? 例えば「Aブロックにある建物」等の「A」とか、「NATO(北大西洋条約機構)」等の「NATO」のように、本来の英文の頭文字を並べたものなどが該当します。

 アルファベットの事に関してはまだまだ難しい事があるのですが、今回はこのくらいにしておきしょう。

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