次へ   【記号類の使い分け】

 記号類は、点字では墨字のイメージでは無く、役割で使い分けます。墨字の記号が点字にあるからと言って、そのままの形を書くと、全く別の事を表現したりしますので、注意が必要です。記号類の詳しい事は「点訳のてびき」を見ていただく事として、特に注意すべき点だけ書きます。

  1.  星印類

     点字における「☆」「※」は特別な意味を持ちます。単なる飾りとしては使いません。「☆」も「※」も、普通は第一星印を使います。これは、原文で特に注意をひく必要のある段落や、箇条書きに用います。原文に星印が無くても、必要があれば、星印を付ける事もあります。
     行の間に飾りとして入れられている星印や、その他のマークは省略して空白行とされれば結構です。

    例:
    ・試用は30日間のみできます。
    ・1996年1月1日以降は、使用できません。
    ・テクニカルサポートは受け付けていません。

     》しよーわ 30にちかんのみ できます。
     》1996ねん 1がつ ついたち いこーわ ・・・
     》てくにかる さぽーとわ ・・・

  2. 文中注記符

     注を要する箇所に「*」「※」等が書いてあり、後の方で説明している場合に使います。この「*」「※」等を、星印で書いてはいけません。文中注記符は以下のような形をしています。注が幾つもある場合は、この注記符の中に数字を入れます。

     −− −−    −− −● ●− −−
     −● ●−    −● −● −− ●−
     −● ●−    −● ●● −− ●−

    1つだけの場合   中に数字の1が入った場合

  3. 詩行符

     詩行符は、詩の行替えを省略した墨字の「/」に対応させます。使う事のできるのは詩の中だけですから、スラッシュにこれを使ってはいけません。

  4. 伏せ字

     ○△□×などの伏せ字に使います。伏せ字以外には使ってはいけません。
     以下の例の場合は、伏せ字ではありませんので、「△」に伏せ字は使えません。

     例: △のマークがある地点。
        さんかくの まーくが ある ちてん。

  5.  「%」「&」「#」「*」

     パーセントとアンドが、「%」「&」と原文に書かれていれば、その通りに書けます。状況によって、「ぱーせんと」「あんど」と書く事もできます。「%」「&」の前後のマス空けは、アルファベットのマスあけと同じに考えます。

    例: 3%の消費税
       3%□の しょーひぜい

       スミス&ウエッソン
       すみす□&□うえっそん

  6.  小文字符

     「うぃ」等の点字はありますが、「にぃ」等の点字はありません。そこで、「に」の次に小文字符を付けて小さな「ぃ」を表そうとするのは間違いです。点字に無い小文字を書く場合は、特にその文字の形を書き表す必要が有る場合のみとします。

     例: 小文字の「ぃ」は、点字では「い」を書けば結構です。

          −●
    こもじの 「−●い」わ、 てんじでわ 「い」をかけば
          −−
           ↑
          小文字符

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