【書    名】童話の時代
【著    者】結城昌治
【出 版 社】角川書店
【I S B N 】0193-126710-0946(0)
【発 行 日】昭和50年10月30日 初版
【点    訳】滝
【校  正】ナビール
【作 成 日】1994年8月

  残酷な”童話の時代 ”は、すでに終りを告げたのだろうか。米人  スティグラーは現代の諜報活動に脅迫や拷問などの暴力はもう流行遅  れだ、と説いた。 彼の高給エイジェントの一員として、対中国スパ  イ活動に携わる「わたし」は目に見えぬ組織の影におびえながら、や  がて悲劇へと追い込まれて行く。   ほか 「凍った時間」は「童話の時代」の続編。「小指のサリー」  「沈む夕日に」「紺の彼方」の三作は小味なものだが、あかぬけた技  法で達者な筆力を感じる。