第158回芥川賞候補作5作 【タイトル】百年泥 【著 者 名】石井 遊佳 【掲 載 誌】新潮2017年11月号 【発 行】2017年11月7日 【ファイル】100nen_1・114頁 100nen_2・112頁 【内 容】洪水の泥から百年の記憶が蘇る。インド発、魔術×現実の新文学! インドから“けったいな”小説を目指して 【タイトル】雪子さんの足音 【著 者】木村紅美 【掲 載 誌】群像2017年9月号 【ファイル】yukiko01〜02・200頁 【内 容】 眠るように死んでまだきれいなうちに下宿人に見つかるというのが、雪子さんの理想の最期だった。その望みは叶えられなかったことを、八月の終わり、薫は出張さきの品川のホテルで朝刊を読んでいて知った。 【タイトル】愛が挟み撃ち 【著 者 名】前田司郎 【掲 載 誌】文學界2017年12月号 【発 行】2017年12月1日 【ファイル】aihasami-1・158頁 aihasami-2・134頁 【内 容】愛とは何か? 愛は存在するのだろうか。愛が信じられない男をめぐる三角関係。36歳の京子と、もうすぐ40歳の俊介。結婚して6年目の夫婦の悩みは、子どもができないことだ。愛なんてこの世にないかもしれない。でも、京子に子どもが生まれたならば。諦めきれない俊介が提案したのは、驚くべき解決策だった。男二人と女一人。過去が思いがけない形で未来へと接続される、危うい心理劇。――第158回芥川賞候補作。 【タイトル】ディレイ・イフェクト 【著 者】宮内悠介 【掲 載 誌】文学ムック たべるのがおそい vol.4 【発 行】2017年10月15日第一刷 【ファイル】delay・96頁 【内 容】 玄米を瓶で精米しようとすると、丸一日はかかる。この呆れる根気に、一家ともども悩まされているわけだ。わたしは婿養子なので、実際は義理の祖母にあたる。その義理の祖母は娘より若い七歳で、故人で、半分ほど透け、身体のうしろ半分は液晶テレビにめりこんでいる。 【タイトル】おらおらでひとりいぐも 【著 者 名】若竹千佐子 【掲 載 誌】文芸2017冬 【発 行】2017年11月1日 【ファイル】oraorade1b・124頁 oraorade2b・120頁 【内 容】あいやぁ、おらの頭このごろ、なんぼがおがしくなってきたんでねべが どうすっぺぇ、この先ひとりで、何如にすべがぁ 何如にもかじょにもしかたながっぺぇ てしたごどねでば、なにそれぐれ だいじょぶだ、おめには、おらがついでっから。おめとおらは最後まで一緒だがら あいやぁ、そういうおめは誰なのよ 決まってっぺだら。おらだば、おめだ。おめだば、おらだ