第156回芥川賞受賞作及び候補作5作

【タイトル】しんせかい
【著 者 名】山下澄人
【掲 載 誌】新潮2016年7月号
【発  行】2016年7月7日
【ファイル】sinsekai 202p
【内  容】19歳の山下スミトは演劇塾で学ぶため、船に乗って北を目指す。辿り着いた先の【谷】では、俳優や脚本家志望の若者たちが自給自足の共同生活を営んでいた。過酷な肉体労働、【先生】との軋轢、地元の女性と同期の間で揺れ動く感情――第156回芥川賞受賞作。
【タイトル】キャピタル
【著 者 名】加藤 秀行 
【掲 載 誌】文學界2016年12月号
【発  行】2016年12月1日
【ファイル】capital1・136頁 capital2・156頁
【内  容】第156回芥川賞候補作。コンサルティング・ファームで働く須賀は、7年の勤務の後に一年間の一時休養を与えられた。バンコクに滞在中、会社の元先輩で現在はファンドに勤務する高野から、交通事故で入院している女性の見舞いに行ってほしいと頼まれる。彼女はファンドに内定していたが事故後入社を辞退したので、その経緯を調査してほしいと……

【タイトル】ビニール傘
【著  者】岸 政彦
【掲 載 誌】新潮2016年9月号
【発  行】2016年9月7日
【ファイル】binirugasa 76p
【内容紹介】第156回芥川賞候補作。17時ごろ、ユニバで客をおろして街中に戻る途中、此花区役所を通り過ぎたところで右折して小さな運河を渡る橋の上で、若い女がスマホに目をおとしたままでこちらも見ずに手を上げていた。

【タイトル】縫わんばならん
【著  者】古川真人
【掲 載 誌】新潮2016年11月号
【発  行】2016年10月7日
【ファイル】nuwanba・264頁
【内  容】第156回芥川賞候補作。「もしもし。内山さん?渡辺やけど、今週は何がいります?」問屋の渡辺から、注文を訊ねる電話がかかってくるのは、夜の九時と決まっていた。電話に出て、帳面を開き、細かい字で書かれた商品と売り上げの金額を指でなぞりながら、間違えのないように注文する品の名前を、幾度も高い声を出して繰り返し、また相手にも復唱させて伝えた内山敬子は、傍近く置かれた時計を手にとり、皺だらけの目を細めて時間を見た。

【タイトル】カブールの園
【著  者】宮内 悠介
【掲 載 誌】文學界2016年10月号
【発  行】平成28年10月1日
【ファイル】kabul・142頁
【内  容】第156回芥川賞候補作。SFの鬼才が描く、アメリカの現在。サンフランシスコで暮らす移民三世のレイは、旅の途中にかつて日系人収容所であった博物館を訪れる。日本と世界のリアルがここに!