第150回芥川賞候補作5作
【書 名】穴 【著 者】小山田浩子 【出 版 社】新潮社(新潮2013年9月号) 【発 行 日】2013年9月号 【点 訳】フータン 【校 正】淮 【作 成 日】2014年1月 【ファイル】ana(全1巻)
(新潮2013年9月号抜粋)第150回芥川賞受賞作。 夫の故郷に越して職を失った夏。田舎の川辺で異形の獣を追う私 はアリスのように“穴”に落ち…
【書 名】鼻に挟み撃ち 【著 者】いとうせいこう 【出 版 社】集英社 すばる2013年12月号 【発 行 日】2013年12月号 【点 訳】みあーた 【校 正】Mandy 【作 成 日】2014年1月 【ファイル】hana(全1巻)
(すばる2013年12月号抜粋)第150回芥川賞候補作。 ある早朝のことです、皆さん。 わたしはじわじわと夢からあとじさり、波打ち際にずるずる引き ずられるクラゲのように時に転がったりもしながら、素早い干潮の 具合もあって気づけばついに戻りようのない現実に上陸していたの でした。
【書 名】コルバトントリ 【著 者】山下澄人 【出 版 社】文藝春秋 文學界2013年10月号 【発 行 日】2013年10月号 【点 訳】淮 【校 正】みあーた 【作 成 日】2014年1月 【ファイル】korva(全1巻)
(文學界2013年10月号抜粋)第150回芥川賞候補作。 空はとても晴れている。薄い雲もない。白い月が出ている。見 張りが喘息で寝込んでいるのだ。 ぼくは焼けこげたお城の前の、川のようなもののへりに立って、 水の中にいる鯉を見ている。水に空が光っている。それでも水の 中はよく見える。鯉はとても大きくて黒くて魚雷みたいだ。
【書 名】LIFE 【著 者】松波太郎 【出 版 社】講談社 群像2013年7月号 【発 行 日】2013年7月号 【点 訳】Mandy 【校 正】フータン 【作 成 日】2014年1月 【ファイル】LIFE(全1巻)
(群像2013年7月号抜粋)第150回芥川賞候補作。 猫木豊、31歳。脳内で「365日毎日“だらだら且ぶらぶら”できる 国の王」として暮らす、ダメ男。ある日、パートナーの宝田から妊娠 を告げられ、“だらだら且ぶらぶら”に未練を残しつつ、現実の生活 と向き合い始める。しかし出産後、こどもの先天的障害が判明し、宝 田は動揺を隠せない。いっぽう猫木は、ダメ男のくせにそんな宝田へ の不満を隠せない――。二人は互いに見当違いの三くだり半をつきつ け合うのだった。
【書 名】さようなら、オレンジ 【著 者】岩城けい 【出 版 社】筑摩書房 太宰治賞2013 【発 行 日】2013/6/20 【点 訳】みあーた・淮 【校 正】Mandy 【作 成 日】2014年1月 【ファイル】orange(全2巻)
(太宰治賞2013 抜粋)第150回芥川賞候補作。 郷で言葉が伝わること― それは生きる術を獲得すること。 人間としての尊厳を取り戻すこと。 オーストラリアの田舎町に流れてきたアフリカ難民サリマは、夫 に逃げられ、精肉作業場で働きつつ二人の子どもを育てている。母 語の読み書きすらままならない彼女は、職業訓練学校で英語を学び はじめる。 そこには、自分の夢をなかばあきらめ夫について渡豪した日本人 女性「ハリネズミ」との出会いが待っていた。